清良に言われた事で、心が揺れるヒカル・・・
その前に・・・



☆☆☆

~小島家~

リビングで、夕食も終わり、楓は自分の部屋に。
薫と正太郎は、ゆっくりお茶を飲んでいる。


「ねぇ正ちゃん」

「ん?」

「改めて思うけど、清良さんにあそこまで言わせる
ヒカル君ってすごい子だったんだね・・・」

「ん~まぁあっちでは
将来有望視されてたって話ですね」

「なんで怪我しちゃったんだろう・・・」

「その辺はボクも、詳しくは知りませんが・・・
なんか事件に巻き込まれたとかって話ですよ」

「そうなんだ・・・ヒカル君のお父さんって
あの指揮者の千秋真一なんだよね」

「まぁそうですね」

「正ちゃんは、直接知ってるんだよね?千秋先輩」

「まぁ千秋先輩は、大学卒業後
1年だけ大学院に進みましたから
その頃に、R☆Sオケ作って、パリに行くときに
龍さんに引き継いだって話ですよ」

「なんで龍ちゃんに?
しかもR☆Sって・・・どんなセンスよ(笑)」

「あっ、それは、千秋先輩の名誉の為に言っておきますが
命名したのは龍さんと龍さんのお父さんなんです。」

「え?なんで?」

「当時のオケのスポンサーが
裏軒だったからだそうです。」

「あっそうなんだ(笑)」









~ヒカルの部屋~


ヒカルは、PCでパリの真一と会話をしている。



「体の方はどうだ?」

「もう大丈夫さ、心配かけてごめん」

「いや、ならいいんだ」

ヒカルは、清良に言われたことを
真一に話した。






「父さんは、どう思う?」

「ん~清良がそんな事をね・・・・
たしかに、あの事件の直後は、俺もお前に対して
どう接していいかわからない時期もあったし・・・
でも心のどこかで、もしかしてって言う気持ちも
あった気がするな・・・・」

「もしかしてって?」

「お前がまたヴァイオリンを
弾ける日が来るんじゃないかって事をだ・・・」

「・・・・・ボクもしばらくは、思ってたけど・・・
でも、やっぱり無理なんだってわかってからは
ヴァイオリンの事は考えないようにしてた・・・」

「・・・そうか・・・まぁ清良が言いたい事も
わからないでもないが・・・

まぁ技術的な事は無理にしろ
アドバイス位は出来るだろう?

かつてお前がしてきたような事でもいいし
その相手に合ったやり方を
一緒に探していくでもいい
今のお前が出来る事を、いろいろ模索して
相手がベストな選択が出来る為のサポート?
お前が、その人にとっての道しるべ?に
なれればいいんじゃないか?」

「う~ん・・・道しるべかぁ・・・
ボクに、そんな大それたこと出来るのかな・・・」

「そりゃお前ひとりじゃ無理なこともあるだろうさ
お前だって、俺だけじゃなくて
学校に行って、いろんな先生に師事したり
いいライバルや友達に恵まれて、いろいろ吸収して
あの時のお前がいたわけで・・・・
その立場にたった人間じゃないとわからない事も
あるだろうしな・・・・」

「・・・そうだね」

「まぁあんまり根詰めずに、無理だと思うなら
断ればいいし、よく考えてみなさい。」

「うん・・・わかった・・・
父さん・・・いつもありがとう」

「何言ってるんだ、こんな事位しか
してやれないのが逆に歯がゆいよ、まったく」

「そんなことないよ、いつも助けられてる・・・
父さんこそボクにとっての
道しるべだよ・・・じゃぁまた」

「ああ、体には気をつけろよ」

「うん、おやすみ・・・」






真一は、PCの画面を閉じて、一呼吸ついた。

「道しるべね・・・・」

「そうですよ」

「ん?のだめか?起こしちゃったか?」

「ううん・・・ちょっと喉が渇いて・・・」

のだめは、真一に近づきながら

「ちゃんと真一君はヒカル君の
道しるべになってます。
その証拠に、あんなに
まっすぐいい子に育ってるじゃないですか」

「・・・そうだな・・・
でも、それは俺一人だけの力じゃないさ・・・」


真一は
愛おしそうにのだめを抱きしめる。


「そうですね
のだめのおかげでもあります(笑)」

「よく変態にならなかったと思うよ」

「むきゅ~~~」

「あははは」

二人は、笑顔でキスをする。

のだめは、急にムスッとして

「それにしても
のだめもヒカル君と話がしたかったです」

「・・・あっ・・・・ごめん」

真一は、ペロッっと舌を出して、謝った・・・・。











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