ん~峰と風雅の初対面
どうなることでしょう??・・・

前半コミカルに~途中シリアスに~最後は・・・?。





☆☆☆


~日本の峰家2階のリビング~


峰に清良、聖良と風雅。


そして、ふてくされている峰に
風雅は平謝りをし
改めて聖良との結婚の承諾を求めた。


「リュウサン、アイサツガ、オクレテスイマセン。
セイラサントノ、ケッコンユルシテクダサイ」


精一杯の日本語で。



※回想(風雅が日本に来る前、千秋家で)※
(カタカナが日本語で、それ以外はフランス語)



真一
「峰の前で、絶対日本語以外使うな」


のだめ
「そうですね、ちょっとでも
わからない言葉使ったら
また峰君スネちゃいますから。」


ゆう子
「それにしても、信じられない!
自分の息子が
こんなバカだとは思わなかったわ!!」


風雅
「だってぇ~~」


ジャン
「まぁま、ゆう子、ここは抑えて」


真一
「ともかくだ、誠心誠意伝える事だ
聖良ちゃんと結婚したいって事を。
それに、聖良ちゃんを下さい、じゃないぞ
結婚させて下さいだ。」


のだめ
「峰君の事だから、聖良は
物じゃねぇって
怒りそうですもんね」


風雅
「non,クダサイ?サセテクダサイ?」


ゆう子
「もうこんな事なら
もっと日本語教えておくんだった」


風雅
「ケッコンシタイじゃ、だめ?」


ジャン
「僕の時は、ケッコンシタイ!で
OKだったよ」


ゆう子
「ダメに決まってんでしょ!!」


ジャン
「何で?」


真一
「ジャン・・・聖良ちゃんと
ゆう子さんじゃ、年齢が・・・・」


ゆう子が、ギロッと真一を睨む。


真一
「あっ(目を反らし)
許してくださいの方がいいか?」


のだめ
「んん??どうでしょう?」










~ふたたび峰家~


何も言わない峰に清良が


「龍、何か言いなさいよ」


それでも、峰は黙っている。


「リュウサン、ケッコンユルシテクダサイ」


風雅は、また同じことを言った。

聖良が、泣きそうになりながら


「パパ、こんなに風雅が言ってるんだから」


峰は、仏頂面で、口を開いた。


「・・・・何を?」


「え?だから、結婚許してって」


峰は、少し声を荒げ


「あぁ?さっきから
それしか言わねぇじゃねぇか
他に言えることはないのか?」


聖良も負けじと、声を荒げる。


「だって、しょうがないじゃない
風雅はほとんど日本語
話せないんだから」


風雅は、いきなり
怒り出した聖良を見て
オロオロしている。


そしていきなり峰は、清良に


「おい、下にヒカル来てるから
呼んで来い!」


清良は、ビックリして


「え?そうなの?」


聖良は、さらに大きい声で


「なんで?ヒカルが関係あるの?」


「いいから、早く呼んで来い!」


清良は、ただならぬ峰の雰囲気を察し
慌てて、ヒカルを呼びに行く。



風雅が聖良に小声で聞く。


「ヒカル?ヒカルがいるの?」

「うん、そうみたい」


聖良も小声で答えるが



「おい、わかんねぇ言葉で話すな」



峰に怒られ、二人は、シュンとなる。

そこへ、ヒカルを連れて
清良が戻ってくる。


「おう、ヒカル、悪いな
うちの問題に巻き込んで」

「いや、大丈夫ですけど・・・」


風雅の方を見て、軽く手を挙げる。

風雅は、久しぶりに
ヒカルの顔を見てホッとする。

そんな風雅を見た峰は


「お前をホッとさせるために
ヒカル呼んだんじゃないぜ」


聖良が、風雅に通訳しようとするも


「ここから先は、ヒカルが同時通訳しろ」

「え?ボクが?」

「あぁここにいる全員の言葉を
一言一句正確にな

でも、お前の意見や感情は入れるなよ
俺たちの話にも口出し無用だ」

「・・・わかりました。」


そして、今峰が言ったことを
風雅に通訳した。

風雅は、何が何だかわからなかったが
ひとまず、頷いた。


~ここからは、ヒカルの同時通訳で進行~



「よし、で、なんでこいつは
日本語が話せないんだ?だったな」


清良が、すかさず

「だから、風雅君は、半分日本人でも
ずっとフランスで育ってきたの!
話せなくたって
しかたがないでしょう?って
言ってるの!」

「フランス語しか話せないのか?」

「ううん、ドイツ語と英語は
話せるわよ。」

「そうだろう!俺は、ともかく
聖良や清良だってそうだ

自分たちが留学して
勉強したい国の言葉は
話せるようにしてっただろ?」

「まぁそうね
じゃないと向こうで困るから」

「じゃぁなんで、こいつは他の国の
言葉が話せて
日本語が話せない?」

「はぁ?それとこれとは、話が・・・」

「違わねぇぞ!!」

「少なくとも
こいつの母親は日本人だろう?」

「そうだけど・・・」

「ヒカルを見ろ、ヒカルはフランスで
生まれ育ったっていうのに
日本に来た頃は
もうすでに普通に日本語話せていたぞ」

「ヒカルと比べないでよ
ヒカルの両親は
二人とも日本人じゃない」

「関係ないだろう、そんなの?
だって、お前と
知り合ったの何年前だ?」

「え?・・・たしか・・・
7年か8年くらい前だけど・・・」

「話によれば、その頃から
こいつは聖良の事が好きだったんだろう?
じゃぁ日本語の勉強するには
十分の年数だろう?

周りは、日本語話せる奴
何人もいたんだから・・・・」

「そうだけど・・・・
(なんで、そんな事知ってるのよ) 」



ここで、風雅が手を挙げる。


「なんだ?」


風雅は、ひとまず
ヒカルに耳打ちする。



「風雅が、フランス語で
話していいか?だって」

「・・・いいだろう、正確に訳せよ」


「はい、いいよ、風雅」


「それは、自分の甘さが招いた結果です。
ヒカルはともかく
聖良も舞もパリに来た時は
英語なりドイツ語なりを離せたし
コミュニケーションを
取るには何の問題もなかったので。」

「で?」


峰が先を促す。


「で?あっ、え~と
これから一生懸命日本語勉強します!

聖良と結婚したいです

リュウさんとも直接話がしたいです。
お願いします!」


風雅は、深々とお辞儀をする。


「風雅・・・・」


聖良は泣きそうになる。


「・・・・・じゃぁ誠意を見せろ」

「誠意?」

「猶予を1年やる、1年後に俺と対等に話が
出来るようになっていたら
聖良との結婚許してやる

だから、今年の結婚式は、なしだ!」


「え?何言ってるの?パパ」


「そうよ、龍、今頃そんな事言ったって」


「今頃?この直前になって
結婚するって言いだしたのは
そっちだろうが!
俺にすれば、その方が今頃?ってもんだ!」



「それは・・・」



何も言えなくなる清良。


聖良と風雅は、下を向いてしまう。



「リュウサン、わかりました。
僕、がんばります!
がんばって、一日も早く、リュウサンと
直接話せるようになります!!

聖良、だからもう少し、待っててくれないか?
必ず、いや絶対!日本語ペラペラになって
また聖良にプロポーズするから・・・」


風雅の目には、力強い光が宿っていた。


「風雅・・・・うん、わかった・・・
待ってる、私いつまでも待ってるから・・」


聖良と風雅がハグしようとするも峰が止め


「それまでは、二人が会う事も禁止する」

「え?そんな・・ひどい・・」


聖良は、涙ポロポロ流し始める。

風雅は、そんな聖良を見て


「聖良、ボクもその方が良いと思う・・・
だって聖良の顔見たら・・・
ボク、また弱音吐いちゃうかもだし・・・」


ちょっと笑顔になる風雅と聖良。


「風雅・・・」

風雅は、改めて峰の方を見て

「リュウサン、ボク必ず
日本語話せるようになってきます。

その時は
ボクと一緒にお酒を飲んでください!」


風雅は、頭を下げながら
手を差し出した。


「お?おう!わかった!
俺も約束は守るぜ、男に二言はないからな!」


峰と風雅は、熱く握手をかわし
なぜか抱き合う。
そして風雅の耳元で、峰は

「Fight!」

「・・・Thank you!」


「パパ・・・」
「龍・・・」


風雅は、峰と離れるとヒカルに


「ヒカル、ありがとう
またお前に助けられちゃったな」

「ううん、よかったな風雅
でもこれからが大変だぜ
がんばれよ!」

「あぁ」


二人のやり取りを見ていた峰は


「だから~~~~俺がわからない言葉で話すな!
って言ってるだろうが!!」


一瞬、凍り付くみんな。

次の瞬間


「あははははははは」


峰が笑いだしたので、みんなホッとして
お互い笑いあった。







ひとまず、風雅と峰の問題は片付いたが
後が大変だった。

夏のR☆Sオケの公演の後に
予定されていた結婚式はキャンセル。

パリのジャンとゆう子にも報告し
一旦、風雅はパリに帰って行った。






☆☆☆


ようやく峰君と風雅の初対面問題は
片付きましたが・・・。

結局、二人の結婚は
いつになるんでしょうね・・・

パリの千秋家での、シーンは
小ネタ風に差し込んでみました。

さすが真一とのだめは
長年の友人の峰君の事
よくわかってるって感じで(笑)