続きです。

初めから、最後まで、
居酒屋でのやりとりです。

会話は、ちょっとの日本語(J)と英語(E)のつもりで
お読みください(笑)






☆☆☆




舞は、ヒカルの言葉に、ハッとして



「あっごめん、なんだっけ?」


ヒカルは、心配そうに


「大丈夫?」


舞は、気を取り直し


「大丈夫、大丈夫」


ヒカルは、変だなと思いながらも


「じゃぁ、こっちの軽そうな人が、海翔さん。」


「(J)何だよ、軽そうな人って?」


「(J)いいからいいから、深く考えないでください(笑)
(E)こっちの真面目そうな人が拓海さん」


舞はクスっと笑うも、
拓海の名前を聞いて、あれ?と思いながら

「タクミ?・・・カイト、
ヨロシクオネガイシマス、マイデス」


海翔が、英語で


「大丈夫だよ、無理して日本語じゃなくても、
二人とも英語なんとか大丈夫」


日本語で、ヒカルに聞く。


「今ので、通じてる?」

「ああ大丈夫です、
なんならフォローしますから」


舞も

「OK」



(ここからは、英語で
会話してるつもりで読んでください)


「じゃぁひとまず、乾杯」

「乾杯」

拓海だけは、無言で乾杯をする。

「2人とも、歯医者さんになる為の、
学校に行ってるんだ」

「へ~でも私は、歯医者は苦手です(笑)」

「そうだよね~好きな人いないって」

海翔は、苦笑い。








海翔が、興味津々で、
いろいろ舞に聞いている。


「へぇ~じゃぁ17歳の頃、
パリに留学したんだ」

「はい」

「なんで、わざわざパリに?
今ならアメリカにも、
いい音楽学校あるでしょ?」

「そうなんですけど・・・
私のママ、日本人なんですけど
ヴァイオリニストだったんです。」

「へぇ~そうなんだ?
それで、舞ちゃんもヴァイオリンを?」

「はい、でも、私の小さい時に、
飛行機事故で亡くなって・・」

「あっ・・・ごめん、辛い話させちゃって・・・」

「大丈夫です、それでも
ヴァイオリン続けてたんですけど、
ママは、アメリカでは、
ちょっと名の知れた人だったらしく、
向こうの学校の先生の中にも、
ママの事知ってる人がいて、
懐かしく話してくれるのは、
いいんですけど、やっぱりどうしても
比べられちゃって・・・・
正直、どんなに上手に弾いても
亡くなった人には、
敵わないって言うか・・・」

「記憶は美化されがち・・・だもんね」

「はい・・・だから、いっそのこと、
ママの事を知らないであろう
ヨーロッパに行けば、
純粋に自分の実力が試せるかな?
って思って・・・」

「なるほど・・」

「それで、たまたま?
その時、留学の支援をしてくれた人が
ヒカルのおばあちゃんだったんです。」

「へ~え、ヒカルの?」


ヒカルが、代わりに説明する。


「父方の祖母が、昔から、
音楽学生の支援をする事業をやってまして
その時は、もうほとんどの仕事は、
姪の叔母に、譲っていたんですが
舞の時は、自分がやるって・・・」

「ママの‥若い時のママの留学も
支援してくれてたみたいで、
亡くなった時は、ヨーロッパで
デビューする時だったみたいですけど」

「だから、舞の時も、これだけは、
私がやるって言ってました」

「へ~え、でも、もう学校は卒業したんでしょう?
何で、まだパリに居るの?」

「・・・・」

「あっまた聞いちゃいけない事、
聞いちゃった?」

「いえ、またママが亡くなった頃の
話になるんですけど・・・
あっその前に、私のパパは、
アメリカでいくつか会社を
経営してる?みたいなんですが・・・」

「みたい?」

「ん~というのも、ママが亡くなった後、
パパもショックだったんでしょうね、
それまでも、
かなり仕事人間だったみたいなんですけど
ますますって感じになって、
正直、私は、まったくパパの
仕事の事わかりません。」

「へぇ~でも大企業の社長さんって感じなのかな?、
でも舞ちゃんは、どうしてたの?」

「結局、私は、ちょうど子供のいなかった
叔母に預けられてて・・
結局、そのまま・・・叔母に
育てられたも同然なんです・・・・。」

「ずっと?」

「はい、しかも初めのうちは、
週末には会いに来てくれていたらしいんですが
私は小さくて、ほとんど覚えてないんですけど・・・
そのうち2週間に1回、
月に1回、数か月に1回・・・って
私がパリに行く前頃には、
誕生日とクリスマスにプレゼントが
届くくらいで、ほとんど会わなくなってました。」

「え?そうだったの?」


ヒカルがビックリして聞いた。


「あれ?この話は、ヒカルも知らなかった?」

「はい、漠然とは・・・お父さんと、
あまり仲良くないのかな位には
感じてましたけど・・・」

「ごめんね、あの頃は、
あまりパパの話したくなかったから・・・」

「うんん、いいんだ、そんなの誰にでもあるし」

「もちろん、叔母さんは、私の事は、
本当の娘みたいに、可愛がってくれてた。

もちろん、ヴァイオリンも
ずっと習わせてくれてたし・・・
でも、結局、最初に話した通り、
ママと比べられるのがいやで、叔母さんには
悪いけど、アメリカから逃げ出したの・・

でも、さすがにパパに
黙って行くわけにもいかず、
話したら、やっぱり最初は
反対してたみたい。

でも、私の決心は変わらず、
援助はいらないから、
一人でも行くって言ったら、
最後は、許してくれたみたい・・・・
で、ヒカルのおばあちゃんに
連絡してくれたの」

「お父さん、覚えてたんだ・・・」

「みたい・・・でも、その時は、
私も頑なだったから、それまでほっといた分
それくらいするのは当たりまえだって
思ってて・・・子供だったから」

「じゃぁパリに行く前も、お父さんには?」

「・・・会わずに、行きました。」

「かなりなもんだね・・・」


ふと、ヒカルは、拓海が先ほどから、
まったく会話に参加してないのを、不審に思い
日本語で話しかけた。

「拓海さん・・・どうかしたんですか?」

「え?」

拓海は、急に話しかけられ、

「いや別に・・」

海翔がすかさず、
舞にもわかるように英語で

「ごめんね~こいつ、
聞く分には、なんとか大丈夫なんだけど
話すのは、実は、あんまり得意じゃなくて、
しかも、今日は緊張もしてるらしく、
こんなんだけど、許してね」

舞は、首を振り

「いいえ、大丈夫です。すいません、
私ばっかりペラペラしゃべっちゃって」

「いいのいいの、俺が、
根掘り葉掘り聞いちゃってるんだから、なっ」

海翔は、わざとらしく拓海に振る

拓海は、渋々頷く。

ヒカルは、その二人の
様子を見て、不審に思うも、
この場で、何か言うのは、
控えようと、海翔に話を合わせる。

「なんだ~拓海さん、
緊張してたんだ~いつもは、もっと饒舌なのに
どうしたのかと思いましたよ、あはははは」

ヒカルの不自然な笑いに、
海翔は、申し訳なさそうに
下の方で、手を合わせ、
声は出さずに「スマン」と言った。

ヒカルは、そんな海翔の様子を見て、

「あぁ、そうだ、もうこんな時間だ、舞、明日、
朝から雑誌の取材なんだろう?
もうそろそろ帰ろうか・・・」

「うん・・・そうだね」

「じゃぁ、ボク、
舞をホテルまで送っていきますから」

「ああうん、わかった、
あっそうだ、コンサート俺らも、
見に行かせてもらうから」

「本当ですか?ありがとうございます」

「楽しみにしてるね」

「はい、がんばります」

「じゃぁ、また」

二人は、一足先に店を出る

海翔は、二人を見送り、席に戻り

「・・・なぁ、あれは、ちょっと
あまりにも不自然だったぞ・・・」

「・・・・」

「ヒカルは、察して話を
合わせてくれたけど・・・
今度会った時どうすんだよ」

「・・・・わかんない」

と、拓海は一言言って、
残っていたビールを、一気に飲み干し
財布から、金を出して

「俺、先帰る」

とさっさと、店を出て行ってしまった。

「はぁ~・・・・さぁこの先・・・
どうなるんですかね・・・・」

海翔は、ため息交じりに、
呟くしかなかった・・・。









☆☆☆


結局、2話目にしても、終わりませんでした(笑)

ひとまず、第2章では、大体しか
明かされてなかった、舞ちゃんのパリに来た理由?
今後の展開に必要だったので、
話してもらいました。

次回で、ようやく拓海の本音?正体?が
明かされます。
さぁ、彼は敵か味方か?
正義か悪か?



うそです、ごめんなさい(笑)



それでは、See you~