今度は、ヒカルが日本に来て
1~2か月後のお話。

真澄ちゃんの所で、居候しながら
日本語学校に通っているヒカル。


ひとまず、真澄ちゃんに就いて
新都フィルのリハに行ったり。



ある日、新都フィルのコンサートを
見に来ていたヒカル。

そこで、思いがけない人と再会を果たす。




☆☆☆




新都フィルコンサート当日



第1幕終了後


ヒカルは、ロビーでコーヒーを飲んでいる。


「ヒカル」


振り向くと、そこには聖良がいた。


「聖良・・・・」


「久しぶりだね・・・隣いい?」


「うん・・・」


しばらく何も話さない二人。


「元気だった?」


「うん・・・ヒカルは?」


「なんとかね・・・・」


「しばらく日本にいるんだって?」


「うん・・・聖良は?」


「・・・・来週、ウィーンに行くんだ」


「ウィーンか・・・」


「うん、元々行きたかった所だし・・・
もうちょっとあっちで
勉強したいって思って・・・」


「パリには、戻らないのか?」


「・・・・・・」


「そうだよな・・・・」


また無言になる二人。



そこに第2幕の開演を知らせるアナウンス


「行かなきゃ・・・」


「ヒカル、終わったら
また会えない?もう少し話したい・・・」


「・・・うん、いいよ。ここで、待ってる」










コンサート終了後



ロビー


聖良が、一人で待っている。


「ごめん、楽屋に顔出してきたから
遅くなちゃった」


「ううん、大丈夫」


「行こうか・・・って
ボク、この辺、全然わかんないんだけど」


ちょっと、照れるヒカル。


「(笑)わたし、お腹すいちゃった
ファミレスでいい?」


「いいよ」









近くのファミレスに入り
席につき、それぞれ注文する。


「・・・・・改めていうのも
変だけど・・・久しぶり・・」


「そうだね・・・まだ数か月しか
経ってないのに、
すごい久しぶりに感じるね・・・」


「あっちでは、ほとんど毎日
顔合わせてたもんな・・・」


「・・・ごめんね・・・ろくに話もせずに
日本に帰って来ちゃって・・」


「いいよ、しょうがなかったんだ・・・
あの時は・・・」


「本当は、今日も
コンサートに来るの、直前まで迷ってた」


「・・・・・」


「でも、ママが・・・お母さんが

(このままウィーンに行っていいの?
最後のチャンスかもしれないんだよ?)

って」



「・・・・」


だまって、コーヒーを飲むヒカル。


淡々と話す聖良。


「・・・・正直・・・もうヒカルの顔
見れないと思ってた・・・
あの時は、3人とも、ヒカルが怪我したの
自分のせいだって・・・
だから、会いに行けなった・・・・
逃げたんだ・・・・」


ずっと黙って聞いていたヒカルが


「そんなの、ボクだって同じだよ・・・」


「え?」


「あの後、風雅も舞も
ボクの分もって、頑張ってるのに
そんな二人を見れば見るほど
辛くてなってきてさ・・・・
自分は、いったい何を
しているんだろうって・・・・
情けないだろう?」


「でも、それは・・・・」


聖良は、ヒカルの左手を見る


「最初はね・・・・怪我したんだから
しょうがないって自分に言い聞かせてた・・・
でも、それだけじゃない気がして・・・・」


「・・・・・」


「今まで、ずっとヴァイオリン一筋で
もちろん自分なりに努力して
あそこまで来たんだけど

ちょっと迷いがあった時期も
あったのも事実だし・・・

なんか大げさだけど
神様から与えられた試練なのかなって・・
チャンスでもあるかも・・・」


「試練?チャンス?」


「うん。もっと広い世界を見るチャンス。
これから、日本でいろいろ
経験出来たらいいなって」


ヒカルは、吹っ切った顔をしている。


「そっか・・・・そうだよね・・・
いつまでも、過去の事でクヨクヨしてても
しょうがないんだよね・・・・

正直、ずっと迷いがあったの
このままウィーンに行ってもいいのかなって

でも、ヒカルと話せてよかった・・・・
あたしも、前に進まなきゃ・・・」


「そうだよ、たしかに
あの事は、ボクたち4人に
大きな影響を与えたと思う。

忘れることは出来ないけど
いつまでも
それに囚われてちゃいけないんだよ

最近だけど、ボクも
ようやくそう思えるようになってきたんだ」


「ヒカル・・・・
よかった・・・・でも、無理しないでね」


「うん、わかってる、聖良もだよ」


「そうだね・・・」


「それにしても
風雅と連絡取ってるの?」


「は?何で?風雅が出てくるの?」


聖良は真っ赤になる。

ヒカルは、ケラケラ笑う。


「もうヒカルのバカ!」


聖良は
慌ててトイレに行ってしまう。


そんな聖良の後姿を見て
ちょっとホットするヒカルであった。


「よかった・・・本当に・・・」









聖良も、怒りながら

「・・・でも、よかった・・・
ヒカル、元気になって・・・」












ファミレスからの帰り



二人は、向かい合い


「じゃぁまた」


二人は、握手をしながら


「ごめんな、見送りに行けなくて」


聖良は、笑顔で


「いいよ、ヒカルも、忙しくなるんだから」


「いつでも、電話して来いよ!」


お互い、手を振りながら


「うん、じゃぁね~」


笑顔で別れた。


聖良は、手を振りながら、心の中で


「バイバイ、私の初恋!」










Fin




☆☆☆




本当は、ヒカルが日本に来た直後から
書き始めたんですが
なんだかまたダラダラしちゃったので
(真澄ちゃんや高橋君とか
出て来たんですが)
思い切って、聖良と再会した
ところだけにしてみました。

最初は複雑な二人の心情から
話しているうちに、徐々に
お互いの気持ちを理解して
前に進もうと誓いあう。

最後は、ヒカルに対して気持ちに
ケリをつけた形にしました。


(後に書いた話に繋がるように
ちょっとだけ修正しました)


わかりづらくて、すいません。



では、またそのうちに~(@^^)/~~~