31の続きです。


複雑な乙女心に、どうしていいか・・・



☆☆☆



三善のアパルトマン


聖良が
泣きながら帰ってきた所に
風雅が中から出てきた。


「聖良、どうした?」



「風雅?なんでもない!」



聖良は
そのまま自分の部屋に
入ってしまった。


風雅は、何が何やら訳がわからず
ヒカルに電話をしてみる。




Trururururur



「アロ~ただいま電話に出ることが・・・」



留守電だったので、すぐ切った。


聖良の部屋の窓を
心配そうに見上げる風雅であった。












風雅はアパルトマンの
中庭のベンチに座っている。

しばらくして、ヒカルが戻ってきた。


「風雅、何してんだよ」



「お前さっき、電話したんだぞ」



「あぁちょっと実家に行ってて」



「お前、聖良に何言ったんだ」



「え?」



「あいつ
泣きながら帰って来たぞ」



「え?怒ってたんじゃ・・・」



「何言ったんだよ」



掴みかかりそうになる風雅。


「ちょっと待て、落ち着け。
オレは
あいつが落ち込んでたから
慰めようと・・・」



「それだけか?」


「あぁ、でも・・・父さんたちに
そういう時は
余計なこと言わずに
そっとしておくもんだって言われた」


「・・・・そうだな、お前が
慰めたところで・・・
俺ならぶん殴ってる」


「でも、コンクールの事は
そうかもしれないけど
あいつ親の事も言ってたんだ」


「親の事って?」


「なんかオレは親と
比べられないからいいとか・・・
そんなことないのに・・・・」



「あぁ、あいつ
ママと比べられてるって
ボヤいてたことあったな・・・

まぁな、俺たちは
専門が親とは違うから
比べられないだろうと
思われがちだけど
散々比べられたよな・・・
小さい頃は・・・
お前は、一時ヴァイオリンすら
弾かなくなったし・・・」



「あぁ・・・・」





「そうなの?」



振り向くと聖良が舞に
付き添われ立っていた。



「聖良・・・・
(ほっとしたヒカル)そうだよ・・・・
オレだって・・・・
コンクールに出れば
さすがチアキの息子だ
生まれ持った才能が
あるんだねとか
どんなに、一生懸命練習して
がんばってもだ」


「そうそう
オレもジャンの息子だから
将来は指揮者になるの?とか」


「しかも・・・父さんはピアノも弾くから
ピアノも弾かないのかい?って」


「そのうち、もう嫌だ!って
だから、オレは、
しばらくコンクールに
出るのをやめたんだ」


「え?そうなの?」



「そうだよ
コンセルヴァトワールに入って
3年間はヴァイオリン科にいながら
1回も出なかった。

学校以外で
ヴァイオリンも弾かなくなった・・・」


「そっ、だから
その間、オレが出て1位(^^)v」



「何それ?(笑)」



「まぁ、親の名声ばかりが先行して
本当の自分を
認めてもらえない
でも、期待ばかりが大きくなり
押し潰されそうになってたんだ」



「あたしも、アメリカにいた頃は
そうだったな~だから
パリに来たんだもん」


「へぇ~舞も・・・・
で、ヒカルと風雅はどうしたの?」


「どうもしないよ
なぁ、最後は諦めた・・・
それに、父さんが
言ってくれたんだ・・・」



(ヒカル、オレも
ずっと千秋雅之の息子だって事を
知られるのが
嫌でしょうがなかった・・・

でも、お前が父さんや
母さんの息子っていう事実は
一生変えられない

だからって
こうしなきゃいけないとか
こんなことしたら
オレたちに迷惑がかかるとか
そんなこと
考える必要はないんだ

音楽に関しては
自由にやっていいんだぞ
それで、オレたちが
どうこうなってもそれは
父さんたちの問題だ。

気にしないで
お前はお前の
やりたい通りにやりなさい。)


「ってね。」


「うちは、母さんにのだめの
息子にだけは、負けるな~って
未だに言われ続けてるけど(笑)」


「そう、だから
親の事なんて
気にしなくていいんだよ
聖良も聖良らしくやればさ
清良おばさんだって
同じこと言うと思うよ。」


「そうかな?」


舞が悲しげな顔をして

「そうよ、それに
今は私も
比べられる親がいるって
いいなって
今もライバルとして
競え合えるし・・・・
私は、遠い遠い昔の母親しか
比べられる相手がいない」


「それもそれで、キツイな」


と風雅。



「そうだな、亡くなった人って言うのは
年月が経てば経つほど
美化されていく・・・・いい所ばかり
記憶に残る・・・
それと比べられるって
相当キツイな・・・・」


「なんか、ヒカル
年寄りみたい・・・」


「なんだよ、それ」


「まぁともかく
今回は、ちょっとした誤解?
お互いを思いやる
あまりのすれちがい?って事で
なんとまぁ美しい
友情じゃありませんか~」


「何それ?
風雅、まとめたつもり?」


笑う舞。



「ごめん、せっかくヒカルが
心配してくれたのに、後、舞も」



「オレも、心配したんだぞ~」



「はいはい風雅も。
ともかく、ありがとう
さっきの話聞いて
なんか皆同じなんだな~って
何一人で迷ってたんだろうって・・・
すっきりした!うん、峰聖良!
明日から、全力で頑張ります!!」



元気になった聖良を前に
皆で大笑い。



「げんきんなやつだな~」


「いいじゃない
元気になって、よかったわ」


「そうだよ
今度、なんかあったら
ヒカルじゃなくて
オレに相談して」


「やだ~もう」



4人は、こころゆくまで笑いあった。



☆☆☆


ひとまず
恋だの愛だのは、置いといて
それぞれが
親の存在に悩んできた過去を
打ち明けあって、
皆同じなんだということを
分かり合えたことで
また友情を確かめ合った・・・・と
いうことで

すいません。






<参考曲>


キズナ [ X4 ]
キズナ [ X4 ]

「キズナ」


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「BEST FRIEND」
「DREAM」
「刹那」
「歩み

THE BEST -DELUXE EDITION [ AI ]
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「ONE LOVE」
「大切なもの」
「I’ll Remember You」
「Believe」
「Story」



歌詞参考サイト「歌ネット」